「完全雇用」59ヵ月連続
人手不足の現状
働く意思と能力がある人が全員働ける「完全雇用」に近い状態が日本で59ヵ月続いています。バブル期の50ヵ月を上回り、行動成長期の148ヵ月に次ぐ戦後2番目の長さになり、構造的な人手不足が賃上げ圧力を強めています。省人化への投資や人工知能(AI)の活用で人手を補う動きも活発で、足元の雇用環境には変化の兆しがみえます。
1 失業率ギャップの推移
景気変動などの影響を受けにくい構造的な失業の程度を示す均衡失業率と呼ぶ数値を使い、完全失業率から均衡失業率を差し引いた値を「失業率ギャップ」として算出してます。均衡失業率は厚生労働省の一般職業紹介状況や総務省の労働力調査をもとに計算しています。
視聴率ギャップのマイナスは人手不足、プラスは雇用環境の悪化を示しています。2021年1月以降、25年11月まで59ヵ月連続でマイナスが続いています。バブル期の1988年9月〜92年10月の50ヵ月を上回ります。新型コロナウイルス禍によって2020年に一時的にプラスに転じた経緯があり、これを除外すれば15年2月から10年超マイナスだったことになります。
戦後最長は統計でたどることができる1963年1月〜75年4月までの148ヵ月で、高度経済成長の時代と重なります。
2 失業率ギャップがマイナスの時の企業の行動
ギャップがマイナスの状態では企業は高待遇で人材を確保する必要があり、賃上げ圧力がうまれます。実際、厚労省の毎月勤労統計をみますと、ギャップがマイナスになった1年後の2022年1月以降、名目賃金を示す現金給与総額は46ヵ月連続でプラスが続いています。
足元のギャップの推移からは人手不足感が一服しつつある状況も読み取れます。22年11月と12月にマイナス0.53まで下がったのを底に、25年8月以降はマイナス0.30台で推移し、10月と11月はマイナス0.29まで上昇しました。
3 長引く人手不足下の企業行動
長引く人手不足を背景に機械に置き換えるための設備投資が進んだ可能性があります。財務省の法人企業統計調査によると、セルフレジの導入拡大などが進む卸売・小売業は25年1〜3月期の設備投資額が四半期で初めて2兆円を超えました。
企業の求人も低調です。パートアルバイトの求人は24年11月以降、前年比で減少が続いています。スーパーなど販売・接客は24年10月から14ヵ月連続で前年割れしてます。外食も20%前後の落ち込みが続きます。
均衡失業率は求人が減ると低下する関係にあり、24年8月以降は3%を下回り続けています。
4 人手不足の今後
省人化投資やAI導入が進み、企業が必要とする人では減少していくことが見込まれます。賃上げの勢いを維持するには成長産業への投資によって、新たな雇用を生み出す必要があります。
民間の人材サービスやスポットワーク(スキマバイト)の普及などを背景に企業求人のハローワーク離れが進み、実態を十分に反映できていない可能性もあります。
5 まとめ
人工知能(AI)の普及により、まだはっきりしていませんが、ホワイトカラーの仕事はとられるものもあると思いますが、ブルーカラーはマンパワーであるのでとられないと思っています。人手不足により建築の労務費は上がる一方であり、人工知能では代替はできない例となっています。
労働が奪われると悲観的になってるかたもおられると思いますが、もし、その気持ちが強いなら、他の労働者よりも差別化できるようなスキルや資格などを取る事をお勧めします。踏み出す一歩があればスキルや資格を取れると思います。

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